下関市の立修館高等専修学校において、2025年7月30日から8月1日の3日間にわたり、教員を対象としたAI・機械学習に関する研修が実施されました。本研修は、情報科学部の松村遼 准教授が講師を務め、「教員のためのはじめてのAI・機械学習講座 ― 試して学ぶ機械学習と画像認識 ―」と題し、基礎と応用・実践をバランスよく組み合わせた内容が展開されました。
立修館高等専修学校は、文部科学省「高等専修学校におけるDX人材育成事業」に採択され、学校全体でデジタル教育の強化に取り組んでいます。昨年度には、山口県デジタル技術振興財団が主催する「デジタル・エデュテインメント推進事業」の各種講座にも参加しており、本学の松村准教授も、同事業に運営支援として関わっていました。
本研修は、NASEF JAPAN(国際教育eスポーツ連盟ネットワーク日本本部)による継続的な支援の一環でもあります。同団体は、前述の「デジタル・エデュテインメント推進事業」の企画・運営を担うとともに、立修館高等専修学校のDX人材育成事業への申請支援も行っており、今回の研修もそうしたネットワークの成果の一つといえます。
研修では、AIや機械学習の基本概念に加え、SDGsやSociety 5.0との関係からDXの意義を学ぶ導入パートに始まり、単回帰分析・重回帰分析、パーセプトロンやロジスティック回帰によるクラス分類、k-meansによるクラスタリングなどの体験演習が行われました。演習では、Googleが提供する「Google Colaboratory」上でscikit-learn等のライブラリを活用し、実際のデータを用いた機械学習モデルの構築を体験しました。
また最終日には、画像認識に関する応用的内容にも踏み込み、ディープラーニングの基礎や「Teachable Machine」を使った画像分類の演習が行われました。受講教員からは、「実践的な内容を通じて、AI・機械学習への理解が深まり、自校での教育実践にも活かせる貴重な機会となった」との声が寄せられました。
周南公立大学は、今後も地域の教育機関や関係団体と連携しながら、DX人材の育成と教育の質の向上に貢献していきます。