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成年後見制度における法人後見のあり方に関する研究

人間健康科学部 福祉学科 教授 脇野 幸太郎

Q1. どんな研究テーマですか?

成年後見制度の中でも、近年増加している「法人後見」に着目し、そのあり方を社会保障・社会福祉の視点から検討する研究です。

Q2. 成年後見制度の中で、なぜ「法人後見」に注目しているのですか?

認知症や重度の障害などにより、自身での意思決定や権利行使が難しい人を支える成年後見制度では、本人を支援する「成年後見人等」の存在が不可欠です。しかし近年、身寄りがない人や支援が難しいケースが増え、個人では対応が難しい状況が生じています。そこで、専門性をもつ組織が担う「法人後見」に注目しています。

Q3. この研究では、どのような点を明らかにしようとしていますか?

誰がサポート役になると、どのような支援が可能になるのか、また法人が後見人となることで、本人の意思決定や生活支援をどのようにより適切に行えるのかについて、具体的な法人後見のケースを検討しながら明らかにしようとしています。

Q4. この研究で社会や暮らしはどのように変わると考えていますか?

成年後見制度は、必要とされているにもかかわらず、十分に活用されていない現状があります。福祉を専門とする社会福祉協議会などが法人後見として関わることで、支援を必要とする本人の生活の安定だけでなく、家族や地域にとっても安心できる支援体制が整うと考えています。制度の利用促進にもつながることが期待されます。

Q5. この研究の魅力はどんなところですか?

社会保障法を専門とする立場から、「法」を人々の実際の生活にどう活かすことができるのかを考え続けられる点です。制度を理論として捉えるだけでなく、地域の現場や人々の暮らしと結びつけながら検討できるところに、この研究ならではの魅力とやりがいを感じています。