大学のスゴい研究、見せます!

周南圏域における障がい者雇用の促進

人間健康科学部 福祉学科 教授 井上 浩

Q1. どんな研究テーマですか?

本研究は、「周南圏域で暮らす障がい者が就職しやすく、安心して働き続けられる仕組みとは何か」を明らかにすることをテーマとしています。大学の近くにある障がい者支援施設の方々と連携し、地域に根ざした視点から障がい者雇用のあり方を探っています。社会には「働きたい」という意欲を持ちながらも、さまざまな理由で働くことが難しい人が多くいます。その背景にある課題を、地域の実情に即して捉え直すことが本研究の出発点です。

Q2. なぜ、障がいのある方にとって「働くこと」が難しくなっているのでしょうか?

障がいのある方が働きにくい理由は、決して本人の努力不足ではありません。むしろ、社会制度や職場環境が十分に整っていないことが大きな要因だと考えています。採用の仕組み、職場での支援体制、周囲の理解の不足など、個人ではどうにもならない要素が重なり、「働きたい」という思いが実現しにくい状況が生まれています。本研究では、そうした構造的な課題に目を向けています。

Q3. この研究では、どのような視点や方法で取り組んでいますか?

研究では、障がい者支援施設の職員や当事者の声を大切にしながら、制度の現状や職場環境を丁寧に調査しています。「どのような支援制度があればよいのか」「どのような職場環境であれば、障がいのある方が働き続けたいと思えるのか」といった問いを一つずつ掘り下げ、理想論ではなく、地域で実現可能な仕組みを考えています。

Q4. この研究が進むことで、社会や暮らしはどのように変わりますか?

障がい者就労に関する制度や職場の支援が改善されることで、障がいのある方が安心して働ける社会に近づくと考えています。それは当事者だけでなく、職場や地域にとっても大きな意味を持ちます。障がい者雇用の課題は「特別な人のための問題」ではなく、誰もが安心して働ける社会づくりにつながるからです。

Q5. この研究の魅力はどんなところですか?

この研究を通して、多くの人が「この社会をもっと住みよいものにしたい」という同じ思いを共有していることを実感しています。障がいを持っていても当たり前のように仕事に就き、「働き続けていける」と感じられる社会を地域とともにつくっていけるかもしれない——その希望を持てることこそが、この研究の大きな魅力です。