大学のスゴい研究、見せます!
暮らしに困難を抱える家庭の子どもの成長や進学を支える仕組みづくり
人間健康科学部 福祉学科 准教授 牛島 豊広
Q1. どんな研究テーマですか?
家庭の経済的な状況によって学びや進路の選択が制限されることがないよう、子どもたちが「学びたい」「大学に進学したい」という思いを大切にできる地域の仕組みを考える研究です。将来について考える際に、家庭の事情が大きな不安や迷いにならないよう、学校や地域が連携して子どもの学びを支えていくことを目指しています。
Q2. 具体的にはどのような取り組みをしているのですか?
学校の先生や進路の相談に関わる人、市役所などの行政で子育てや生活の相談を受けている担当者、地域で活動する支援団体などが集まり、子どもや家庭の状況を共有しながら支援を考える「話し合いの場(協議体)」をつくり、その仕組みや効果を調べています。さらに、こうした支援が進路を考える時期になって突然始まるものではなく、幼児期からの関わりがその後の育ちや進路にもつながっていることに着目し、保育の現場における日々の関わりの中で、家庭がどのように支えられているのかについても明らかにしています。
Q3. 研究を通じて、どんなことを検証しようとしているのですか?
地域の支援がつながって子どもを支えることで、保護者が安心して子育てできていると感じられているか、また、子ども自身が将来の進学や夢について前向きに考えやすくなっているかを、丁寧に確かめています。あわせて、支援が「必要なときに届いているか」「相談先が分かりやすくなっているか」といった点にも目を向け、家庭や学校、地域の関係者それぞれの声をもとに、つながりを活かした支援のあり方を整理しています。
Q4. この研究が進むと、社会や暮らしはどう変わりますか?
「大学に行きたいけれど、難しいかもしれない」と感じている人が、「まずは相談してみよう」「選択肢を知ってみよう」と思える社会に近づきます。地域の中で情報や支援がつながることで、進学に関する不安が早めに整理され、一人ひとりの状況に応じたサポートが届きやすくなります。その結果、子育て家庭が孤立しにくくなり、地域全体で学びや育ちを支える雰囲気が広がります。
Q5. この研究の魅力は何ですか?
大学進学を、誰もが将来の選択肢の一つとして考えられるようにする点です。子どもや保護者、支援の現場の声を大切にしながら、支援の仕組みを地域と一緒に整え、一人ひとりが自分の将来について考え、選択できる環境を支えていくところに、この研究の魅力があります。
