大学のスゴい研究、見せます!

質問やタスクの違いによる授業談話分析

総合教育部 教授 田中 数恵

Q1. どんな研究テーマですか?

授業中に教師が用いる質問やタスクの違いが、学習者の発話量や思考の深さにどのような影響を与えるのかを明らかにする研究です。外国語授業における教室内の談話を分析し、言語習得を促す問いかけのあり方を探っています。

Q2. なぜ「質問」に注目しているのですか?

外国語教師は学習者の発話を引き出すために多くの質問をしますが、その内容をBloomの教育目標分類に基づいて分析すると、知識の有無を確認する問いが中心で、思考を深める質問は必ずしも多くないことが分かっています。この点に課題意識を持ち、質問の質に注目しました。

Q3. 研究ではどのような違いを明らかにしようとしていますか?

知的プロセスのレベルが低い質問と、高い思考力を要求する質問とで、学習者の発話内容や量、やりとりの広がりにどのような差が生じるのかを、教室内会話の分析を通じて検討しています。単なる正解・不正解にとどまらない発話の特徴を明らかにしようとしています。

Q4. この研究で教育現場や暮らしはどう変わりますか?

教師がどのような質問やタスクを準備すれば、学習者のアウトプットを増やし、より自然なコミュニケーションに近い言語体験を提供できるのか、その手がかりを与えます。また、自身の授業を客観的に振り返る視点を提供し、授業改善や教師の専門性向上にもつながると考えられます。

Q5. この研究の魅力はどんなところですか?

外国語学習に限らず、子どもの母語発達を支える親の語りかけや、読み聞かせボランティアの問いかけなど、幅広い場面に応用できる点が魅力です。言葉が「コミュニケーションの道具」から「思考の道具」へと発達していく過程を、授業という具体的な場面から捉え直せることに、この研究ならではの面白さがあります。