周南地域における知の拠点として、公正な社会観と正しい倫理観の確立を基にした「知・徳・体」一帯の全人教育を通して総合的かつ専門的な知識、学術を教授研究し、世界的視野と広く豊かな教養を有し、地域に新たな価値を創造する人材を育成するとともに、地域との連携を深め、地域の政策課題の可決や活力豊かなまちづくりの実現に寄与するなどその教育研究成果を広く社会に還元することで、地域社会及び産業の持続的な振興、発展に寄与することを目的とする。
公立大学法人 周南公立大学
令和4年4月1日設立
この理念は、建学の精神に謳われている知識とともに魂の教育を重視する姿勢を、知・徳・体を一体化させた全人教育という理念に昇華させたものです。「知」や「体」に代表される諸能力に対し、種々の社会的局面に遭遇して、それらの諸能力をどの方向に生かし、グループや社会全体にとって良い結果・成果をあげる ことができるか、その要因となる能力が「徳」であると解釈することができます。この「徳」を従来的な "virtue" という意味合いに留まらず、現代社会が抱える諸問題に則して "competency" (コンピテンシー)と捉えるところから始まったのが、本学の「EQ(Emotional Quotient:心の知能指数)教育」です。IQ(Intelligence Quotient:知能指数)重視に偏りがちな現代社会にあって、自己を正しく認知し制御する能力、他者を思いやり長所・短所を理解して協力体制を作り上げるリーダーシップ、そしてそれを支えるコミュニケーション力など、自立した人間として力強く生きていく総合的な人間力(EQ)を備えた人材を育成しようとするもので、本学の教育理念を具現する特徴的教育と位置づけられています。
EQ教育が培う人間力を基盤とし、学生各自が主体的に考え、学び続ける力を養う教育をめざします。教員から学生への知識伝達を中心とする教育から、学生が自ら学びへ向かっていく姿勢を涵養する教育、学生の能動的学習(アクティブラーニング)を中心とする教育、への転換を図ります。そしてこの主体的学習の積重ねをとおして、学生に生涯学び続ける力を修得させることを目標に掲げます。
この教育目標を、本学の使命・目的である"地域の教育・文化活動の拠点すなわち「地と知の拠点」となる"と融合させ、グローバルな視野をもって地域を見つめ、広く豊かな教養と高いEQ力を活かして、地域の課題を発見し解決できる人材の育成をめざす(Think Global, Act Local)、とします。
各々の専門分野における基礎理論と分析手法を習得し、現代社会の現実的な現象や諸問題を論理的に分析・解明することができる人材、そこで培った問題解決能力やその方法論を地域活性化に生かしていくことのできる人材、の育成をめざします。特にICT(Information & Communication Technology)活用力については、分野の違いを超えた、課題解決基礎力のスタンダードとして、その教育に力を入れます。